リレーエッセー

今月の執筆者

    高塚 新司

大概、僕がダンスTUBEプロジェクト「鳥取HAKKA」の代表と言うと「踊んなるか?」

と言われます。どう見ても想像がつかんからだと思います。

10年ほど前に、「どまんなかフェスタ」という音楽イベントでダンスチームを集めてパフォーマンスをした。ところが思ってもみないほどの反応と言うか、手ごたえがあり、その翌年から(雨が降ろうがヤリが降ろうが、ちゃんとした屋根がある所で)発表の場としてダンスする人たちに思いっきり踊ってもらいたい、ダンスする人たちの応援団としての活動が始まりました。

僕がダンスに係わるようになったキッカケはバレエです。(確か)20代の頃テレビで「白鳥の湖(全幕)」見て感動し(さすがに自分でやってみようとは思わなかったですが)将来結婚して娘が出来たら絶対バレエを習わせる、と決めました。その後娘が生まれたので小学生になるのを待たず倉吉つぼみ会バレエ教室に通わせ、(20年ぐらい前か)尼崎へ法村友井バレエ団の杉山聡美さんのバレエ公演を見に行きました。そこでフランクのヴァイオリン・ソナタに乗ったモダンバレエ風な作品を見ました。踊りも今まで知っていたチュチュを着たクラシックなものとは違い、現代的な雰囲気の(後で分かったのですがジャズ・ダンス風な)もので,とてもロマンチックな作品で、バレエにもこんなんがあるのかと知りました。ちょうどその頃、アイドルが歌って踊っていたダンスにも徐々に関心が移っていきました。また、ちょうどストリート・ダンスを練習している若者(自分の子供と同世代)たちと知り合いになり、彼らも人前で踊りたいだろう、発表の場があればいいだろに、とおせっかいにも考えたわけです。2009年10月、未来中心小ホールで1回目のダンスTUBEを行い、ホールが満杯という盛り上がりになりました。僕自身客席で見ていて、自分が行っているものではなく、誰か他の人がやっているすごいイベントだと思った記憶があります。

その後規模も徐々に大きくなり2015 7thでは40チームの参加となりました。近年のブームみたいなものの後押しがあるかもしれません。昨年は1030日の開催直前に中部地震が起こり、中止せざるを得なくなりました。それを決めた時、参加者の人からの励ましや応援・延期開催の声を頂き、年が明けて1月22Re8thとして開催できました。(蛇足ながら、その日終わったとたん雪が降り始め、翌日には超大雪になりました)

この秋で9回目となりオール・ジャンルのダンス・コンテストとして質・価値を高めながらやっていきたいと考えています。が同時にダンサー各々が自分を表現する場、想いを伝える場として(バレエも含め自身の体を使って表現するダンスは最も根源的なコミュニケーションツールの一つで、それが伝わることで歓びが生まれるのではないのか)多くの人と楽しめたらと考えています。そしてダンスを通じて、それに係わるすべての人が、各々成長していく機会になればと思っています。さらにニューカルチャーとしてのダンスの文化を、鳥取県中部地域の倉吉から発信できたらと思っています。

(ダンスTUBEプロジェクト「鳥取HAKKA」代表)