砂丘のふらここ展2011〜23回倉吉文化団体協議会連合展〜実行委員会

「砂丘のふらここ展2011〜第23回倉文協連合展〜企画書(初期案)

1 連合展の基本理念

「地域に芸術家が遍在する幸せを求めること」

 倉吉文化の礎は、大正末期から昭和初期にかけて発足した、大いなる芸術文化活動「砂丘社」運動で華を咲かせました。その活動は戦後も引き継がれ、四半世紀にも及ぶ、「優れた倉吉文化」を作り上げる活動が継続されています。それらの篤い願いは、徐々に市民に理解され、文化活動の隆盛を渇望する市民によって大きく成長して来ています。

 私たち市民は誰もが、芸術家としての美しい生き方を知り、その恵みを受けるべきだと考えています。私たちの芸術活動は、誰に認められようと認められまいと、芸術を生きる生活を具現しなくてはなりません。私たちの住む倉吉市やその周辺には、優れた芸術家が多く遍在することをめざしたいものです。

2 連合展の使命

@「連合展」によるまちづくり

 文化の多様性と、重層性のある社会を認識し、芸術文化の重要性を認めなければなりません。その為に、市民に広く開かれた芸術空間を、私たちは求めています。地方独自の文化を育成するためにも、地域共同体の持つ「表現する権利」を満たすに必要な、行政が担保する「芸術空間」がなくてはならず、私たちの手中に入れなければなりません。その空間を「連合展」と設定し、人と人との出会いの場である広場づくり・まちづくりを目指したいと考えています。

A市民の鑑賞行動によって連合展は成長する

 これまで連合展のあり方は、単に美術愛好家が、創作活動の発表の場として開催していたように見受けられました。既に評価の定まった作家の一部を除く「アマチュアと範疇される作家たち」の単なる発表の場としてのスタンスでは、鑑賞者たちが満足しなくなっている現実を知る必要があります。鑑賞者の求める作品を、求める形で提供することも一つの方法でもあるのです。連合展を運営する側は、鑑賞者の満足を通してのみ、作品発表する仕組み作りが出来ると認識し、特別企画による毎年のサプライズを演出し、真の喜びを演出する必要があるのです。そして、市民である美術家も愛好家も共に成長していくのです。

B連合展を美術創造活動の拠点とします

 倉吉市に於ける連合展の大切なニーズは、地域在住の美術家がこぞって活躍することです。そのチャンスは、地元芸術家のトレーニングの場であり、表現活動の重要な一つであり、やがて市民ともどもが、市民生活共同体のライフワークとならなければ、芸術の本懐は成り立ちません。連合展が創造活動の拠点となるためには、美術表現者たちに厳しく求められるものがあります。

3 連合展を支える三つの柱

 @連合展として個性のあるソフト作り(企画)をすること

A若手美術プロデューサーの育成(作家である必要はない)

B鑑賞者作り(アウトリーチ等)→ワークショップの開催等

4 連合展運営のコンセプト

@   地域在住美術家の表現の場

          美術活動をライフワークとする地域在住の作家(現在出品していない作家をも巻き込んで)を、継続して招聘する。

          若い美術家にチャンスの拡大を図る。

 

A          連合展独自の芸術創造空間の設定

          企画展示の模索

毎年、テーマを設定して企画する。企画担当プロデューサーを決定し、プロデュース・チームを編成して実施する。企画展のトークショーの開催等。

          他分野とのコラボレーションを模索

連合展とアザレアのまち音楽祭を連動させて、ミュージアム・コンサートの定例化。茶道グループと連動して連合展茶会の開催。

 

B          地域商店街や同時期開催の他イベントとの集客連携

         地元の商店街のクーポンなどを作り、集客広報の連携を模索し集客増を狙う。

         同時開催の他イベントと共同チラシ作成など、連携を模索し集客増を狙う。

 

C      他地域(県内・県外)との交流

          毎年、他地区の美術家を招聘し、交流展示を企画する。(前回は県内→湯梨浜町文化協会・県外→真庭市・勝山文化協会)

          周辺町村とのネットワーク化を図る。

湯梨浜町・三朝町・北栄町・琴浦町等の行政と連携し、広報宣伝の拡充を検討する。

6 連合展運営の改革

○連合展実行委員会と改名し、展覧会名称を「砂丘のふらここ展」とする。

@実行委員の公募制度の導入

 現在の作家に加えて、美術愛好家(一般市民)を委員とて公募する。

A鑑賞者の創造

  連合展をより魅力のある催し物に変革し、鑑賞者たる市民の意向が反映できる仕組み作りを推進する。

美術鑑賞講座(運営委員を講師とする)を定期的に設定し、美術愛好家の層の拡大を図る。

連合展会員制度の導入=市民協賛との関連を検討する

青少年への啓蒙活動の実施→子どもふらここ展の模索

・連合展出品作品HPで公開(新規ホームページの立ち上げ運営)

◎良い鑑賞者を育てる手だて

(1)      ジャーナリズムの力を活用する(マスコミ関係者の運営委員会への参加)

(2)      子どもを巻き込む(こどもふらここ展の模索)

(3)      市民の代弁者である市会議員への啓蒙

(4)      まず、市民に連合展を体験していただく工夫と、その素晴らしさを知っていただく。

B 連合展経営戦略

(1)マーケティング戦略の必要

(2)市民鑑賞者及び出展者のモニタリング(アンケート調査の実施)

(3)多様なプログラム(教育プログラム=連合展出品作品の野学校巡回展示プログラムの提供、アウトリーチ活動=作家の派遣)を検討する。

鑑賞者の希望に合わせた企画展の模索と順次個性的な企画展開を具体的に提案し実施に移行させる。

開催期間中のトーク・インの模索。

(4)地域コミュニティーの性格・芸術の好みの把握(地元作家のアウトリーチ活動)

住民を芸術活動に参加させるチャンスの確保(各文化サークルへの出品啓蒙と紹介)

   ・質の高い芸術に触れるチャンスの設定=企画展として検討する。

 (5)連合展の入場料について、無料に設定(ただしお茶券の設定は鑑賞のチャンスを醸成するに効果有り)

    ◎最も大切なことは、「質の良い連合展」を具現する必要がある。人々を魅了するのは感動的な作品であり、連合展愛好の常連鑑賞者を作り出すことになる。

更に、地域社会から「芸術」の文化的・社会的・財政的な立場の重要性を理解していただくために産業経済界、商工会等をパートナーすべきである。(顧問制度の導入)そして、連合展経済的安定を図ることが大切である。

C 能動的な運営への転換

          積極的運営への移行(待ちの姿勢から、積極的に打って出る姿勢への転換)=実行委員が自分の役割を把握して、主体的に行動すること(出品者の増加推進)。そのためのマニュアル作りが必要。

静から動への転換=連合展の期間中は、展示会場に常にボランティア解説者が待機し、必要に応じて対処できる仕組みづくりが必要。

          より多くの地域への広報活動→他町村へ広報依頼

          連合展の協力者の募集(行政との協働として広報協力を得る)継続的なポスター掲示協力者の依頼。

          支援者としての地元ビジネス・オーナーとの協働

D 広報運営の組織化

          広報・マスコミ対応→テレビとの協賛

          支援企業の拡大

          協賛市民の拡充

E          連合展運用資金調達のためのファンドの創設  パトローネ型の資金調達(具体案は検討)

F          連合展部門展示のローテーション化

G          連合展組織の改革

プロデューサー制の継承

砂丘のふらここ展実行委員会 会長 (水谷鴨村)

プロデューサー(山根大和)

実行委員会

企画委員会 展示委員会 広報委員会 事務局

7 組織

連合展運営組織は、作家及び美術関係団体のみにこだわらず、連合展運営に協力していただける人材を掘り起こし積極的な運営組織体とする。

運営組織はプロデューサー制

会長/水谷鴨村(書道)

プロデューサー・実 行 委 員 長/山根大和(絵画)

企画委員会/チーフ⇒山根喬市(写真)  桑田幸人(版画)藤田春水(書道)/計羽孝之(版画)/水谷鴨村(書道)

展示委員会/チーフ⇒山本浩一(写真)  鷲見早余子(染織)近藤正徳(版画)奥田幸衛(版画)吉田公之介(工芸)/中川端月(日本画)

広報委員会/チーフ⇒山根大和(絵画)   坂田秀樹(版画)/山脇賢治(写真)

事 務 局/チーフ⇒三谷由(事務局)

ボランティア協力委員

広く市民に公募して、美術に興味関心のある方に依頼する。なお、希望者には展示作品解説ボランティアとしても参加していただくための研修会も開催する。

8 運営体制

連合展実行委員会は、プロデューサー及び実行委員(企画委員会、展示委員会、広報委員会、事務局)で構成し、募集要項の決定、予算の策定など基本的な作業を行う。

更に、企画段階、及び連合展実施段階で必要に応じてご協力願う「ボランティア協力委員」制度を設ける。

◎運営方法

@連合展の実質的な運営指揮はプロデューサーの責任で実施する。

A予算は、出品者負担及び各種支援財団及び支援団体の助成を得るように努める。

B実行委員会は、前年度11月にスタートし、毎月会合を持ち企画を詰める。企画原案は、各委員からの提案等について検討を重ね、翌年1月には企画概要を決定する

開催日・会場等については、倉吉博物館の意向をうけて原案を作り、実行委員会が承認した案を持って決定とする。

C同時進行で、2011年度企画の連合展『砂丘のふらここ展』」パンフレット等の簡易印刷物の準備に掛かる。

 

9 実施内容

 連合展のコンセプトは、前述したとおり、地元在住の美術家を育成し、私たちのまちの芸術家として敬愛し、共に美術の喜びを分かち合える豊かな生活環境を作り出すことを目標としている。

連合展の応募要綱と特別企画の選定について

出品者には、美術家としての自立した精神を持っていただくために、出品料(1点1500円・2点以上は2000円)を徴収する。

実行委員会の推薦を受け、特別企画展の出品候補作家を企画委員会で討議し、プロジェクト・チームを編成し、最終的にプロデューサーが責任を持って決定する。

連合展運営に関わるすべての委員については、基本的にボランティアとする。

連合展運営について

@連合展の開催様式は、アンデパンダン型の「展覧会」と、招待作家よる特別企画展する

連合展では、実行委員会全員がそれぞれの運営を分担して当たる。

・特別企画展では、担当プロジェクト委員を決め、その委員が中心となってプロデュース集団を構成して担当する。

A連合展は、基本的に開催中の開場時刻は9:00とする。閉館は倉吉博物館規定(17:00・最終日は16:00まで・入館は終了30分前まで)による

 

10 連合展スケジュール(初期案)

20101125連合展第1回実行委員会

           ◎連合展の原案提示及び検討→日程/展示会場/開催要項/

2011 1.上旬→連合展企画委員会

                   ◎連合展の企画展の招待作家の決定・講座併設企画の検討

      2.下旬→連合展実行委員会

◎連合展出品部門の決定・助成金申請手続き

      3.中旬連合展展示委員会・広報委員会・企画委員会

           ◎展示計画の策定・広報計画の策定・砂丘のふらここ展出品要項の策定・予算書の確定

      4.上旬→倉吉文化団体協議会定期総会

           ◎連合展の企画の発表

      5.中旬→出品募集開始→申込締切 (9/中旬) ポスター原案作成、HPにて広報開始

           ◎簡易チラシの作成と参加者を確保するための活動計画策定

      6.下旬→連合展実行委員会

           ◎他郡市からの参加取りまとめ

      7.下旬連合展展示委員会・広報委員会・企画委員会

           ◎展示会場の設営プランの策定・公式ポスター・チラシの発注・

      8.下旬連合展実行委員会

           ◎準備作業の点検と総括

      9.中旬連合展実行委員会

  ◎出品申込締切・連合展パンフレットの作成準備・各実行委員会の進捗報告

     10.  →作品搬入

     10.  連合展開催

     10.  →作品搬出

          11.上旬→第24連合展実行委員会始動

11 利用施設

 倉吉博物館全館使用

12 具体的連合展企画